
移住者である僕に、あらゆる繋がりから外れてしまったような僕に、
この場所はコミュニティのあり方、人と自然の接点を気づかせて学ばせてくれて、そして生産の喜びを与えてくれた。
汲めども尽きることの無い魅力はもちろん自然のなせる業が中心だけれども、
この土地に代々暮らしてきた先祖たちの、土と水と空とのかかわりの蓄積こそが深い恵みをもたらしてくれているのだ。そこに人間の奥行きがある。
とはいえ時代の変化とともに流出して分散してしまったこの人と経済の繋がりがじわじわと消滅への道をたどっている、、
この土地に留めて、いや、取り戻して、なんとかこの魅力を守り伝えたい。
「神子の里」の創業はそんな地域の思いを表した、高齢化して疲弊した地域の「精一杯」の取り組みだった。
その事業も3周年。
当時の立ち上げは、神音カフェの開業と平行して同時進行だった為、多忙を極め、体調も大きく崩して、事故まで起こしてしまった。。。
開業しばらくは及ばずながら店長の職も任せていただいていたのだけど、如何せん、体はひとつ。
ここで無理をしては自分も続かないし、地域事業としての「人材育成」や「意識改革」の為の構造作りが急務であると意識し始め、今は取締役として組織作り、サービス内容の検討や農業法人としての基礎作りに取り掛かり始めた。
何故特に報酬も無い仕事をするのか?と、時々問われる。
けれど、僕のカフェの経営の本質はここにあって、「地域が生きて、そこに必要とされないかぎり商売は続かない」との思いが強いから。
開業準備中の10年の間、何度もカフェのブームや雑貨店のブーム、パンのブーム等を傍目にしながら、人気で継続発展する店もあるものの、多くのお店が廃業されたり、業態変更したりしていった。。
「何故続いていかないのか?」をいつも考えていた。
ここへきて、この3年の間、本当に多くのお客様にお越しいただき、そして共感していただいた。
「お金儲け」ははっきりと苦手だ。だけど、続くためには必要な投資というのも重々承知している。神子の里は精一杯だったけれどとても小さな、小さすぎるスタートだった。
だけど、それが自分たちの『身の丈』を常に教えてくれる。
神音カフェも同じく。
少しづつだけれど、土と一緒に歩む一歩一歩を。
時に無理をしてでも、長く繋がる取り組みを、町、コミュニティの本当の息吹を。
カフェがその一角で憩いと新しい夢への原動力を生み出す場になってくれれば嬉しい。
そう在れるようがんばっていきたい。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お知らせ
菅池町への移住の同士、made in nature の屋後さんは自然の力に魅せられて、その恵みを受け取りお客様にまっすぐ届ける人です。
http://ameblo.jp/madeinnature/
少しだけですが、メインの販売箇所となる「神子の里」の品揃えには及びませんが、同じ町内産のまさに「すぐそこの畑から届けられた野菜」を神音の野菜と一緒に販売します。
メニューの一部にも使っていますので、興味をもたれた方は是非お尋ね下さい。
今年はピクルス用のミニきゅうりや「カスタードホワイト」という滑らかで癖の無い使いやすい(作りやすい)ズッキーニも育てました。どちらも豊作でホクホクしています!
キュウリは取れたなりに、同じ菜園産のデイルなどのハーブを使って、ママがピクルスにしたものをカレーに添えてお出ししていますが、このまま豊作ならば少しお売りできるかもしれません。(すみません。。まだ未定です。。)
屋後さんの野菜のピクルスも食べたいので、リクエストしています♪
